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日高町の被害

日高山脈の西側にあたる日高地方は大雨にはなりませんでした。28日18時から31日18時までの72時間の雨量は、内陸の日高で9ミリ、沿岸の日高門別や鵡川でわずかに8ミリでした。ところが、水源の日高山脈で記録的な大雨となったため、日高町内を流れる沙流川が暴れ、国道274号の千呂露(ちろろ)橋が崩落するなど、大きな被害が出ています。日高町では8月21日の台風11号、23日の台風9号、そして30日の台風10号と、わずか10日間で3つの台風に見舞われ、被害額は9億円を超えると推計されています。沙流川の流域図と雨量および被害を地図上に示したのがこちら(アイコンをクリックすると情報が出ます)
崩落した国道274号千呂露(ちろろ)橋。日高町千栄(ちさか)コミュニティセンター近く。沙流川右岸より。赤い屋根が千栄生活館。国道274号は、ここから先、日勝峠を越えて十勝の清水町まで43.8kmの区間が通行止めとなり、復旧の目途が立っていない。千栄の雨量は50mm程度。沙流川は2003年の台風10号でも被害が出ている。今回は住民の避難行動が適切で、人的被害はなかった。(撮影:高橋健)

 

日高町千栄の沙流川の濁流。右岸から撮影したもの。崩落した千呂露橋の少し下流。対岸に見える建物は、北海道アウトドアアドベンチャーズ。左岸が側方浸食されている様子。河畔林もあったはずだが、濁流に押し流されてしまったかもしれない。(撮影:高橋健)。

 

日高町千栄の「ちろろルピガーデン」。オーナー夫妻が製材工場の跡地を造成して作った庭園。沙流川が溢れガーデン内を泥流が流れた。千呂露橋近く。(撮影:高橋健)。

 

国道274号を覆う流木。日高町千栄より日勝峠方向に4kmほど行ったところ。占瀬橋より少し手前付近。千呂露橋が落ちてしまっているので、この地域は事実上孤立している。周囲には野菜農家や酪農家が散在しているが、畑、ハウス、住居などが大きな被害を受けている。電気?水道などライフラインは全滅に近い状況。それでも牛の世話があるので、酪農家は離れることができない。写真左前方が沙流川本流、写真右前方が支流パンケヌーシ川。沙流川河床との比高が10mくらいあるので、流木は支流のパンケヌーシ川からかもしれない。(撮影:高橋健)。

 

沙流川流域上流のウエンザルの時別雨量と平取町幌毛志橋における水位。水位観測所は雨量観測所の60km下流。途中の岩知志ダムで洪水調節が行なわれたとみられるが、30日から水位が上昇し、31日早朝にピークに達した。

 

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