陸上競技部

DATE:2025.11.03陸上競技部

2年ぶりに王座奪還 17度目の全日本優勝

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(撮影:川本凌生)

第57回全日本大学駅伝対校選手権大会が11月2日、熱田神宮西門前から伊勢神宮内宮宇治橋前までの全8区間、106.8kmで行われた。 駒大は前半区間を上位で快走し、5区を走った伊藤蒼唯(政4)の区間新記録の走りで首位に躍り出ると、そこから独走状態となりそのまま2年ぶり17度目の優勝のゴールテープを切った。

結果と個人成績、戦評は以下の通り。

結果
1位 駒澤大学
5:06:53
2位 中央大学
5:08:54
3位 青山学院大学
5:09:28
4位 國學院大學
5:09:45
5位 早稲田大学
5:10:21
6位 帝京大学
5:10:56
7位 創価大学
5:11:56
8位 順天堂大学
5:14:33
個人成績
※[]内は通過順位、()内は区間順位
1区 9.5km
小山翔也(経3)
27:21 [4] (4)
2区 11.1km
谷中晴(経2)
31:14 [3] (3)
3区 11.9km
帰山侑大(現4)
33:38 [1] (3)
4区 11.8km
安原海晴(商3)
34:28 [4] (5)
5区 12.4km
伊藤蒼唯(政4)
35:01 [1] (1) ★区間賞 ☆区間新記録
6区 12.8km
村上響(地3)
37:22 [1] (2)
7区 17.6km
佐藤圭汰(経4)
50:26 [1] (3)
8区 19.7km
山川拓馬(営4)
57:23 [1] (3)

戦評

1区

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1区を任されたのは、初めての伊勢路となった小山翔也(経3)。序盤は集団の中心で自身のペースを保ちながらレースを展開した。残り2キロ地点で本間颯(中央大)が仕掛け、10人ほどの先頭集団が形成される。各校がけん制し合う状況の中でも、小山は冷静な走りを見せた。ラスト500メートルで中村晃斗(志学館大)が抜け出すも、最後まで食らいつき、トップと1秒差の区間4位でタスキを繋ぎ、スターターとしての仕事をやり遂げた。

2区

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(撮影:中村真子)

昨年4区を走った谷中晴(経2)は、今年は当日変更で勝負どころの2区を任された。先頭と1秒差の4位でタスキを受け取ると、序盤から冷静に前を追い続けた。ハイペースの展開に苦しみながらも食らいつき、勝負の位置を守り続けたが、最後のラストスパートで差を広げられてしまう。31分14秒で区間3位と意地を見せ、タスキをつないだ。レース後には「信頼して2区に置いていただいたと思ったので1区での良い流れを途絶えさせてはいけない、チームのためにも区間上位で走りたいと思っていた」と語り「最後のラストスパートで置いていかれてしまったのも練習不足を感じたので、箱根までにもう一度自分の足りないところを見直して、必ず区間賞を獲りたい」と雪辱を誓った。

3区

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(撮影:川本凌生)

3区を任されたのは全日本初出走の副将、帰山侑大(現4)。先頭と3秒差でタスキを受け取った帰山は序盤、前の3チーム(中央大?早稲田大?帝京大)からやや遅れる形でレースを進める。その後ペースを上げて先頭集団に追いつき帝京大?中央大の3チームで新たに先頭集団を形成する。8キロ付近でペースを上げ前へ出て、やや独走状態となる。
ラスト600メートルで1度は中央大に抜かれるも意地を見せて抜き返し、トップでタスキリレー。区間3位の33分38秒で最初で最後の伊勢路を駆け抜けた。

4区

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4区を任されたのは昨年度6区を走った安原海晴(商3)。後続と1秒差でタスキを受け取った安原は、先頭集団で中央大?国学院大と首位争いを繰り広げていたが、5キロ付近で2校から離される。8キロ付近で後続から追ってきた帝京大?創価大に追いつかれ、その後10キロ付近で帝京大に引き離され4位に後退。しかし、最後に粘りを見せ、先頭と35秒差の4位でゲームチェンジャー伊藤蒼唯にタスキを託した。

5区

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(撮影:塩澤結鈴)

先頭の中央大と35秒差でタスキを受けとった伊藤蒼唯は序盤から怒涛の走りを見せる。1キロで中継所で13秒差あった帝京大に追いつき3位に浮上。2キロ地点で先頭との差を15秒詰め、5キロ過ぎで先頭に追いつくと、そのまま前へ出て後続との差を広げ独走状態に。後半に入っても勢いは止まらず、2位と52秒の差をつけてタスキを繋ぎ、まさしくゲームチェンジャーの走りでチームを再びトップに押し上げた。
これまで三大駅伝では常に区間3位以内と安定した走りを見せてきた伊藤が、今大会は区間賞を獲得。さらに35分1秒の区間新記録を樹立。ラストの伊勢路を鮮やかに締めくくった。

6区

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トップでタスキを受け取った村上響(地3)は最初の3キロを区間記録を上回るタイムで入った。「前の区間に伊藤さんがいて、後ろの区間に佐藤圭汰(経4)さん、山川(拓馬?営4)さんが控えていてリラックスしてスタートできた」と話すように、独走状態であっても守りに入らず、攻めの走りを見せた。終始攻めながらも、安定したペースを刻み続け区間賞と僅か2秒差の区間2位のタイムで走り、優勝を決定づけエース区間7区の佐藤圭汰にタスキを渡した。

7区

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(撮影:新飯田珠希)

各校の有力選手が集まる7区を任されたのは、今大会がけがからの復帰戦である大エース、佐藤圭汰。後続と1分4秒の大きな差をつけ1位でタスキを受け取った佐藤は序盤から安定した走りを見せる。終盤では苦しい表情を見せたが、2位の青山学院大学と1分55秒の差をつけてタスキをつないだ。優勝会見では、区間3位という結果に対して?区間賞争いをすることが目標だったが、それとは程遠い結果になってしまって悔しい?と語った。また、「今回練習不足を痛感したので、2ヶ月間練習を積んで前回の悔しさを晴らせるようにしたい」と箱根への展望を述べた。

8区

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(撮影:中村真子)

最終8区を任されたのは、3年連続でこの区間を走る主将の山川拓馬。全日本では3年連続区間賞を獲っている。後続と1分57秒差でタスキを受け取った山川は、最初の3キロをこの区間の日本人最高記録を持つ、渡辺康幸(早稲田大?現住友電工陸上競技部監督)の記録より早く通過。早くも日本人最高記録更新を期待させる走りを見せる。ただ昨年の自身の記録よりは遅れる形となり、その後も昨年の記録に追いつくことはできなかったものの、2年ぶりの優勝のゴールテープを笑顔で切った。?56分台を目標にしていたが、57分20秒以上かかってしまったのは悔しさが残る?と優勝した中でもレースを冷静に振り返り、反省の言葉を口にした。

執筆者:川本凌生
戦評:石田彩音、川本凌生、塩澤結鈴、中村真子、新飯田珠希

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